来年、北朝鮮の食糧不足が100万トンに達し、金正恩体制の誕生後では最大になる見通しだという。韓国の聯合ニュースが29日、民間の農業専門家の分析として報じた。
韓国の農業シンクタンク、GS&Jインスティテュートの権泰進(クォン・テジン)北朝鮮・北東アジア研究院長は北朝鮮の今年の食糧生産量が昨年より10%減少すると予測。それに基づき、「北朝鮮の食糧の最低所要量540万トンに対し、来年は100万トン不足する」と分析している。
金正恩体制に入り、食糧の不足量は年間40~50万トン規模で推移していたが、今年の干ばつや中国からの輸入穀物の減少が影響すると見られるという。
国連や北朝鮮メディアは6月までに、北朝鮮全土が過去100年で最悪の干ばつに見舞われており、深刻な農業被害が生じるとの見通しを明らかにしている。
その一方、北朝鮮国内からは「それほど干ばつ被害はひどくない。当局の誇張ではないか」との声も漏れ伝わっている。