ひとつは金正恩氏の金庫に余裕ができたためではないかというものだ。
北朝鮮が海産物の輸出で得る外貨は決してバカにできない額だ。韓国の大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の資料によると、北朝鮮が2014年に海産物の輸出で得た外貨は1億4400万ドル(約173億2000万円)に達し、輸出総額に占める割合は5%近い。
北朝鮮軍の各軍団の持つ「18号水産事業所」や各道の「輸出水産事業所」で儲けた外貨は、金正恩氏個人または労働党の金庫に入る仕組みになっている。
市場システムへの無理解
従って、これら金庫に相当の余裕ができたので、海産物の輸出を全面禁止する措置を取ったという見方だ。