北朝鮮の「国家宇宙開発局(NADA)」は、パリに本部を置く国際宇宙航行連盟(IAF)への加盟を申請し、いったんは承認されたが最終審議で拒否されたと北朝鮮専門ニュースサイト「NKニュース」が報じた。
北朝鮮の国家宇宙開発局は、長距離弾道ミサイルの発射を統括する機関だ。一方、IFAは平和利用を目的とした宇宙開発を奨励する国際団体で米国のNASAや日本のJAXAなども参加している。北朝鮮は「長距離弾道ミサイル技術の開発と発射は平和目的」という主張の名分を得るため、IAFに加盟を申請していたと見られる。
北朝鮮の朝鮮中央通信は15日、イスラエルで12日から16日まで行われていたIAFの総会で「加盟を認められた」と報じていたが、NKニュースによると「IAFは北朝鮮の加盟申請を承認したが、16日の最終審議で承認を取り消した」という。
NKニュースはIAF関係者の言葉を引用しながら、「北朝鮮の国家宇宙開発局が、平和的目的のための活動だけを追求する国際宇宙航行連盟の目的に合致するかどうかをめぐり、さらに調査が必要だという理由で、この決定を下した」と伝えた。
北朝鮮の加盟をめぐっては、韓国航空宇宙研究院と国連の専門家団がIFAに書簡を送り、「北朝鮮の国家宇宙開発局の加盟承認は適切ではない。長距離弾道ミサイル開発に国際制裁を受けている北朝鮮がIAFに加盟すれば、他の機関や団体からミサイル技術を得るようになり世界平和を脅かすことになるだろう」と指摘していた。