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それは時に、国民の命を奪うことにもつながる。3 年前、金正恩氏の最高指導者「即位」を祝うドンチャン騒ぎが平壌で数カ月にわたり続けられた際、過剰な食糧徴発のために地方で飢餓が発生し、「人肉事件」さえ多発するほどの凄惨な事態に発展したのは、以前にも紹介した通りだ。

さらに遡って調べたところ、こうした出来事が一度ならず発生していることがわかった。 中でも悲惨な事例が、1989年4月に発生した橋崩落事故だ。 北朝鮮では毎年、金日成主席の誕生日(4月15 日)を盛大に祝う。また、金日成氏に「喜び」を献上するため、この日に合わせてダムや大型建造物を完成させたりもする。

この年も、4月15日の完成を目指し、高速道路の建設がムリなペースで進められた。その過程で、建設途中の橋が崩落する事故が発生し、500人が120 メートル下の川原に落下。後に韓国へ逃れた目撃者たちの証言によれば、川原には原形をとどめない死体が散乱し、救助の看護師たちが気を失うほどの地獄絵図と化したという。