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これは明らかに人災であり、その最大の責任は金正恩氏にある。筆者はこのときの出来事ひとつをもってしても、正恩氏の人権感覚は国民の裁きを受けなければならないと考えている。

実は、黄海道の飢餓状況は、北朝鮮指導層も把握しており、その報告は金正恩氏まで上がったという情報がある。ところが、金正恩氏は「健気な人民達だ!」と答えたという。つまり、飢餓になっても食糧を捧げた黄海道の住民達を称えたわけだ。人権感覚の欠如どころか、国家指導者としての資質を疑う言動だ。

あの時から、金正恩体制の本質は何も変わっていない。

韓国政府は、北朝鮮の食糧事情が昨年より悪化しており、その原因のひとつに、10月10日に向けた行事への労働力の過剰動員を挙げている。2012年の悲劇が、いずれまた繰り返されないとは限らないのだ。