平城市場の閉鎖とその後

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市場統制の一環として、2009年6月には売台(テナント)が4万に及んだ全国最大の「平城市場」は閉鎖され、売台7000の2つの市場に分割された。シルバースタイン研究員も「平城の市場の規模は7割縮小した」と語り、当局の市場に対する弾圧の激しさが衛星写真で確認された。

一方、今年4月、デイリーNKジャパン取材班が、平壌の市場で商売を営む女性にインタビューしたところ、「平城の市場が閉鎖されたのは事実だが、閉鎖前と比べて縮小していない」と語り、衛星写真では判読不可能な「小規模な市場」が多数存在することを示唆した。

平城市場閉鎖後の2009年11月30日、北朝鮮当局は貨幣改革(デノミ)を断行。その狙いは市場統制と同じく、民間主導の市場経済から主導権を奪い取るためだった。しかし、市場では、ハイパーインフレが起こり、経済と社会は大混乱に陥る。