報告を受けた当局は、非公開だった金正恩氏の指示を「公開」に切り替え、住民に恐怖を与えることで政治ポスターの破損事件を減らそうとしている。
しかし、落書きは収まるどころかむしろ全国に広がり、今度は労働党創立70周年関連のポスターへの落書きが相次ぐようになった。落書きの背景には、当局が「記念行事のため」として住民から金品を収奪したり、各種行事へ動員していることへの強い不満があると見られる。
情報筋によると、「政府が事件の詳細を公開したため、逆に落書きを煽ってしまった」と、落書き多発の理由を語った。
岐阜で起きた安倍総理のポスター破損事件は、容疑者が逮捕されたが、北朝鮮では容疑者が逮捕されたかは不明だ。政治ポスターをめぐる両国の現状はどこか似ているようだ。