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ある日、彼女は恩赦のリストに息子の名前があることに気付く。しかし、待てど暮らせど息子は帰ってこないので、心配になった彼女は息子が収監されている教化所を訪ねた。

そこで、彼女は耳を疑うような事実を聞かされる。

実は、息子はすでに獄死していた。カンさんは、「死因を教えてくれ。遺体だけでも返してくれ」と要求したが、教化所は一切聞き入れなかった。

怒りと悲しみに暮れる日々を送っていたカンさんだが、どうしても許せず、平壌にある労働党中央委員会組織指導部の信訴処理科を訪れ、息子の遺体を返して欲しいと公に訴えるに至った。

「信訴」とは、中国の「信訪」と同様に、理不尽な目に遭っていることを中央に直訴するシステムで、一種の「目安箱」のようなものだ。

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