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幹部だからといって待遇がそれほどいいわけでもない。国からの月給はせいぜい5,000北朝鮮ウォンほどで、コメ1キロが買えるか買えないかの少額だ。生計のため、住民からワイロを巻き上げざるをえないが、やり過ぎて恨みを買いどんな仕返しに遭うかわからない。

不動産関連など、大きな利権に関わる部署なら多額のワイロを手にすることができるが、リスクが高いわりには儲からない司法機関などでは、「さっさと辞めて、他の幹部やトンジュ(金主、新興富裕層)とのコネを利用して商売を始めるほうが、より安全」と考えるイルクン(職員)が増えている。

第二の人生を始めた元保衛部職員

咸鏡南道(ハムギョンナムド)の別の情報筋は、「道の保衛部の副部長だった友人が退職して、ソビ車(個人運送業)の商売に乗り出した。今ではバス2台を所有して結構儲けている。私も早く辞表を出したいのだが、いい口実が思いつかずに悩んでいる」と語った。