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慈江道(チャガンド)のRFAの情報筋は、「今のままなら適当な時期に辞めるのがこの国で生き残る知恵だ。下手にポストにしがみつけば家族にまで累が及びかねない」と語った。

この情報筋が、こう語るのにはワケがある。つい先日、中朝国境を流れる鴨緑江に面した慈江道の満浦(マンポ)市の関門洞(クァンムンドン)で、家族が集団脱北する事件が発生した。地域担当の保衛指導員は、直接の責任がないにもかかわらず、連帯責任を問われて更迭されてしまった。

最終的に下された処分については不明だが、運が良ければ工場指導員や細胞秘書への降格、しかし、運が悪ければ家族もろとも奥地に追放される可能性もあるという。

幹部の間で「無気力」が蔓延

連座制が一般的な北朝鮮では、自分とは直接関係がなく、責任がなくても処罰されるケースは多い。高級幹部の粛清・処刑が相次ぐなか、それらの幹部との関係が疑われて、巻き添えをくらうのではないかという恐怖心も高まりつつある。さらに、責任のある仕事をまかされても、ミスを犯せば処刑されるかもしれないという恐怖心も相まって、幹部の間では「無気力」な風潮が広がっている。