北朝鮮当局が、羅先市で起きた水害復旧にかこつけて、住民からカネを巻き上げている。この当局の横暴に対して、住民たちの間では怨嗟の声が渦巻いていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。
咸鏡北道(ハムギョンブクト)羅先(ラソン)市は、先日の台風15号で甚大な被害を受けたが、復旧費用を調達するという名目で、当局は17歳以上の全国民から1人あたり2000北朝鮮ウォンの費用を徴収した。同時に手袋、味噌など様々な物資も提供せよとの指示を下した。
この1ヶ月で全国民に供出が指示された現金と現物の額を合わせると中国元で数十元に達する。50人民元だとすると日本円では約950円、コメ13キロ分に相当する額だ。
当局の強制徴収に対して住民たちは「金正恩氏は人民に何をしてくれたのか。カネと物を供出していくばかりだ」と非難の声を挙げているとRFAの両江道(リャンガンド)の情報筋は伝えた。