北朝鮮を代表するガールズグループ「モランボン楽団」に解散説が浮上した。韓国聯合ニュースや米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が、いくつかの状況証拠や情報筋からの証言をもとに「解散説」を報じているが、現時点では100%解散と断定できるほどの材料は出ていない。しかし、北朝鮮版AKBとして人気を集めてきたモランボン楽団ファンにとっては気になるところだろう。

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聯合ニュースは、解散の根拠として、朝鮮中央テレビでフィラー(番組の間を埋める映像)や番組案内などで多用されていたモランボン楽団の映像が、7月15日以降、放送されなくなった点を挙げた。

一方、RFAは、平壌情報筋の話しとして「モランボン楽団はすでに解散し、『青峰(チョンボン)楽団』後継団体として結成された」と伝える。情報筋によると、解散の理由は様々あるがメンバーが「結婚適齢期」に達し活動を続けられなくなったというのが最大の理由という。

「バンマス(リーダー)で、バイオリニストのソヌ・ヒャンヒは、すでに人民軍の軍官(将校)と結婚している。さらに、メンバーの中に平壌から追放された者が出たことも、楽団の運営に影響を及ぼしたようだ」(RFAの情報筋)

情報筋は、「メンバーで、功勲俳優の称号を受けたラ・ユミは家族とともに奥地に追放された。人民軍の外貨稼ぎ機関「25総局」の幹部を務めていた父親が不正を働いたことが発覚したためだ」と語った。

現段階では、モランボン楽団解散の真相は、噂の域を出ていない。10月には、朝鮮労働党70周年記念があることから、モランボン楽団の公演が開催されるかもしれない。

しかし、解散説が真実だとすれば、金正恩第1書記の鳴り物入りで結成され、2012年7月にデビューした「モランボン楽団」は、わずか3年で姿を消すことになる。海外でも人気が高いことから、解散を嘆き悲しむファンが大勢出てくることが予想される。

その、一方で7月28日には、金正恩氏の提案によって「青峰(チョンボン)楽団」の創設が発表されたことから、この楽団がモランボン楽団の実質的な後継グループではないかとの見方も出ている。

同楽団は、7人の女性歌手が登場し、モランボン楽団とスタイルが似ており、プロデュースは、金正恩氏の夫人、李雪主(リ・ソルチュ)氏という。

モランボン楽団をめぐる「ウラ事情」について、中国の北朝鮮情報筋は、次のように語った。

「今までモランボン楽団の編曲や実務を総轄してきた玄松月(ヒョン・ソンウォル)氏が、青峰楽団でも同じ役割を担うだろう。一時期、李雪主氏と玄松月氏の不仲説が取りざたされたこともあったが、金正恩氏は玄松月氏を重用している。玄氏が才能ある人物だからだ」

情報筋はまた、青峰楽団の初舞台が北朝鮮国内ではなくロシアで、それも合同で行われたことを考えると、青峰楽団の今後の地位はしばらく時間を置かないとわからないとも語った。

青峰楽団は、北朝鮮の功勲国家合唱団と合同で、8月31日にロシアのチャイコフスキー記念音楽堂で初舞台を踏んでいる。

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