咸鏡北道(ハムギョンブクト)の別の情報筋によると、「ジモシ」は、朝鮮戦争時に食糧難を解決するためにロシアから輸入された「えん麦」の袋に入りこんで、あっという間に北朝鮮全土に広がったという。
農耕地に甚大な被害を与えたこともあり、1960年代には全国的に「ジモシ撲滅運動」を行ったが、撲滅には至らなかった。それ以降も、毎年「ジモシに気をつけよう」と宣伝活動が行われてきた。
北朝鮮の人にとっては「やっかいな雑草」の「ジモシ」だが、実は世界中で使われている「ティフトン419」という芝生の一種だ。
ティフトン419は、米国の農業研究所での品種改良で生まれた。育ちが速く、渇水や塩分にもよく耐え、踏まれても復活が速いため、サッカー場、ラグビー場ななどのスポーツ施設から商業施設や個人住宅の庭まで様々なところで使われている。