南北の軍事的緊張が高まる最中、北朝鮮の金正恩第1書記は、「準戦時状態」を宣布して軍事境界線付近に兵力を集中させた。ところが、即応体制の構築が全くできていなかったと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

20150821労働新聞非常会議金正恩01

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のRFAの内部情報筋は、次のように語った。

「軍事境界線に近い江原道(カンウォンド)に突撃隊(建設労働者)として派遣されている息子から電話で聞いたが、最前線の朝鮮人民軍第5軍団砲部隊が、砲台陣地をまともに構築できなかったらしい」

野戦砲を運ぶ車両の半分以上が故障やガソリン不足が理由だったが、この状況を補うため、金正恩氏肝いりの洗浦(セポ)台地の協同農場で働く突撃隊員やトラクター車両を総動員した。現場の兵士達は「もし、本当に戦争が起きていたなら、あっという間にやられていただろう」とため息を付いている。

第5軍団は、「第549大連合部隊」と呼ばれ、2013年6月2日と昨年には金正恩氏が現地指導を行っている。昨年の現地指導の際には、金正恩氏自らが砲射撃訓練の指揮をした部隊にもかかわらず、このような有様なので、他の部隊は言うまでもない。

平安南道(ピョンアンナムド)の別の情報筋によると、道内のある部隊に「隣の道の黄海南道(ファンへナムド)の最前線の陣地を3時間以内に構築せよ」との命令が下されたが、20時間以上経ってからやっと構築できたと語る。

「陣地から大砲を引っ張りだすため、兵士の家族や協同農場の農民たちを大量に動員せざるを得ないドタバタぶり。作戦を命令通りに実行できなかった現場の指揮官たちは処罰されるのではないかとビビっているんじゃないかな」(平安北道の情報筋)

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