北朝鮮産のアサリは、2006年に経済制裁が発動される前には、日本に大量に輸入されていた。制裁によって日本は主たるマーケットではなくなったが、「天然物」「オーガニック」という触れ込みで韓国で人気を呼んだ。しかし、ここ最近になって「偽装天然アサリ」が増えていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

北朝鮮にほど近い韓国の干潟(画像:Jaehyung Kim)
北朝鮮にほど近い韓国の干潟(画像:Jaehyung Kim)

韓国に近い北朝鮮黄海南道(ファンへナムド)の甕津(オンジン)半島。黄海に面した遠浅の海岸では、天然物のアサリが豊富で、北朝鮮の外貨稼ぎの一端を担ってきた。ところが、アサリの輸入業を営む中国朝鮮族の業者は次のように語る。

「北朝鮮で採れる天然物のアサリは、ほとんど見かけなくなった」

天然アサリが激減したのは、北朝鮮が「外貨収入が得られる」と、乱獲したことが大きな理由だ。しかし、北朝鮮にはアサリの稚貝を育てる技術がない。結局、中国福建省から輸入して養殖せざるを得ない状況に追い込まれている。

福建省のアサリは、殻の色が白または焦げ茶に近く、2~3本の線が入っている。一方で、北朝鮮のアサリには黒い点と白い点がある。専門家が見ればその違いは一目瞭然だが、一般人にはわからない。

遼寧省東港の業者は、こうしたアサリが「北朝鮮産天然アサリ」と偽装され韓国に輸出されているウラ事情を語る。

「北朝鮮で養殖されたアサリは、再び中国に輸出される。そこで中国産のアサリと混ぜて韓国に輸出されているのだ。北朝鮮産アサリの輸入は違法だが、中国産と混ぜてしまえばわからなくなるため、特に問題なく輸出できる」(遼寧省の水産業者)

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