天然アサリが激減したのは、北朝鮮が「外貨収入が得られる」と、乱獲したことが大きな理由だ。しかし、北朝鮮にはアサリの稚貝を育てる技術がない。結局、中国福建省から輸入して養殖せざるを得ない状況に追い込まれている。
福建省のアサリは、殻の色が白または焦げ茶に近く、2~3本の線が入っている。一方で、北朝鮮のアサリには黒い点と白い点がある。専門家が見ればその違いは一目瞭然だが、一般人にはわからない。
遼寧省東港の業者は、こうしたアサリが「北朝鮮産天然アサリ」と偽装され韓国に輸出されているウラ事情を語る。
「北朝鮮で養殖されたアサリは、再び中国に輸出される。そこで中国産のアサリと混ぜて韓国に輸出されているのだ。北朝鮮産アサリの輸入は違法だが、中国産と混ぜてしまえばわからなくなるため、特に問題なく輸出できる」(遼寧省の水産業者)