脱北者の支援活動に当たっていた米国人がタイ警察に逮捕されたと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

ラオスの首都ビエンチャン。メコン川の向かいはタイのノンカイ県(画像:Erwan Deverre)
ラオスの首都ビエンチャン。メコン川の対岸はタイのノンカイ県(画像:Erwan Deverre)

RFAによると、逮捕されたのは、チェンマイ在住の韓国系米国人宣教師、イ・ビョンド氏。イ氏は今年6月17日、脱北者の男性6人と女性1人をラオスからタイ東北部のノンカイ県に密入国させた容疑が持たれている。

ノンカイの移民局担当者は、7人の脱北者を密入国させるイ氏の姿が監視カメラに記録されており、これを元に容疑を固めて逮捕した。

脱北者7人のうち5人は密入国後すぐに最寄りの警察署に自首し、残りはチェンマイの警察署に向かった。彼らは現在「犯行現場」であるノンカイ県の施設に勾留されているとAFP通信が伝えている。

現在、脱北ルートとして最も多用されているのが、中国から、ラオス、タイを経由して韓国に向かうルートだ。タイに入国した脱北者の多くがタイ警察に自首して逮捕される。

逮捕された脱北者の今後だが、これまでは略式起訴後に罰金を支払えばすぐに釈放され、国外追放の形で韓国やその他の国への出国が認められるのが通例だ。追放先についてタイ政府は関与しない。

北朝鮮と国交を持つタイからすれば、大手を振って脱北者を歓迎するわけにはいかない。だからと言って、彼らを北朝鮮に追い返すわけにもいかない。

そこで「犯罪者だから追い出す」形で北朝鮮の面子を立てながら、脱北者に対しても人道的な姿勢で臨むというわけだ。

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