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そして都市経営課は、廃業した国営の八百屋の建物を軍を除隊した将校に住宅として割り当てた。何十年も軍隊生活を送った彼らは家を持っておらず、除隊後しばらくは借家暮らしをせざるを得ないため、住宅を優先的に割り当ててもらえるのだ。

ところが彼らの多くは、商業用物件を住宅に改造するためのリフォーム費用を工面できない。そこに目をつけたのがトンジュだった。

元国営商店の建物は市場や駅前など一等地にあるため、金儲けにはもってこいの物件だ。トンジュは素早く除隊軍人から建物を譲り受け、卸売り業の店舗としてオープンさせた。

そもそも物件売買は禁止だが…

このような元国営商店の建物は、三分割して10坪2000ドルで売りに出されるのが相場だ。立地が良ければ3000ドル以上になる場合もある。田舎の一軒家が2000ドル以下で取引されていることを考えると、かなりいい値段だ。