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個人による金の採掘は、もちろん禁止されていたが、90年代後半の大飢饉「苦難の行軍」の頃から、生き伸びるために多くの住民がなし崩し的に金の個人採掘に乗り出した。ところが、最近になってまたもや個人採掘が困難になる。採掘利権に目をつけた関連機関が莫大な額のワイロを要求しはじめたからだ。

そこで、今度は「鉱主」と呼ばれる人々が採掘ビジネスに参入する。莫大なワイロを支払える潤沢な資金を持つトンジュたちだ。

トンジュは、まず金鉱を運営する各機関にワイロを払い、坑道の運営権を借り受ける。各坑道に5人から10人の作業員を配置し、採掘に当たらせる。掘り出した金の一部は鉱山管理局に上納する。こうした手順を踏むと、金鉱が正常に稼働しているかのように中央に報告することができるからだ。

「宝の山」なお手つかず

こうした利権システムが確立したせいか、青岩金山にはトンジュたちが多数押し寄せ、すべての坑道の運営権を押さえてしまったが、さらに、新たに坑道を掘るトンジュも現れている。今では、坑道の数は数百に及び、各地からやってきた数千人の人が働くようになった。