そんな中にあってなお、北朝鮮スポーツが輝きを失っていないのは、現場の選手とコーチらの血の滲む努力の結果である。
同書ではほかにも、北朝鮮における「草の根資本主義革命」の牽引力のひとつとなっている民間運輸業者らの実態や、山口組など戦後日本で勃興したヤクザ組織の原形を連想させる「闇の労働市場」の成り立ちなどがレポートされている。
金正恩氏の暴走により、何が起きてもおかしくないのが現在の北朝鮮である。そして、いざ何かが起きたとき、その先でどんなことが繰り広げられるかを占うために、同書は必読と言える。
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