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連日の猛暑を記録している北朝鮮では、涼を求めて海やプールを訪れる人が多い。ところが、平壌市内のプールで異臭騒ぎが発生した。

騒ぎが発生したのは平壌市内にある「紋繍(ムンス)プール」。金正恩氏が、スイス留学時代に見たウォーターパークを再現するため作られたレジャー施設だが、新興富裕層「トンジュ(金主)」を中心に多くの平壌市民が訪れるスポットになっている。

咸鏡南道(ハムギョンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、このプールでは、最近たびたび異臭騒ぎが起きていた。その原因は電力不足による「停電」だ。

停電によって水の浄化装置が稼働されないため、水面から鼻を突く異臭が漂ってしまう。さらに、プールの中で放尿する子どもたちが多いため、異臭がひどくなった。

薬品や毒ガス攻撃の類いではないが、実は北朝鮮の各地ではこうした異臭騒ぎの後が絶えない。

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東海岸の元山(ウォンサン)市郊外にある松濤園(ソンドウォン)海水浴場は、古くからの名勝地として知られ、金ファミリーの別荘もあるビーチリゾートだ。幹部たちは車に乗って、庶民は列車やバスを乗り継いで遠くから訪れる人気のレジャースポットだったが、最近は異変が生じている。

異変の原因は「廃油」と「生活排水」。元山港に出入りする船が違法投棄した廃油と元山市内の生活排水が混ざって松濤園に流れ付き、水質が急激に悪化してしまった。金正恩氏が提唱する元山金剛山観光特区もこれでは台無しだ。

こうした事情から住民達は、松濤園に見切りをつけて、元山の北に100キロ離れた咸興(ハムン)の麻田(マジョン)遊園地へと向かっているという。この遊園地は、海水浴場、ホテル、キャンプ場など様々なレジャー施設が揃っている。

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麻田には、2013年5月には金正恩氏が現地指導に訪れ「麻田を世界的レベルのレジャー施設にせよ」と指示を下した。その指示に従って施設もグレードアップも行われた。咸興という工業都市にありながらも、水質も砂浜も砂の状態もよいという。

北朝鮮でも様々な環境汚染や公害が存在するが、なぜか中国では「北朝鮮は汚染がなくオーガニックな国」という良いイメージがある。北朝鮮を訪れる外国人観光客の大部分は中国人だ。イメージを損なわせないためにも、北朝鮮当局は公害対策に力を入れるべきだろう。