そうした拠点の中で最も有名だったのが、「七星食堂」の地下室である(現在は撤去)。同様のものは、北京や北朝鮮との国境都市・丹東にもあった。
デイリーNKのある記者は丹東に駐在していた2007年の夏、朝鮮人民軍のハッカーと思しき若者の一団と遭遇したことがある。市内のプールで休日を過ごしていたところ、北朝鮮の若者約20人が水遊びをしてはしゃいでいたのだ。
北朝鮮から海外に派遣された若者が人前で騒ぐ姿は珍しく、地元の中国人たちも驚いていたという。
「朝鮮から来た」
記者が近づき、ひとりの若者に声をかけた。