寡黙な折り目正しさは、海外で見かける北朝鮮の若者に共通のものだが、それに加えて、どこか硬質な緊張感を醸し出していたのである。
「レストランの関係者は周囲に対し、『彼らは国内の秀才学校の卒業生たちで、中国企業と契約しソフトウェア開発を行うためにやってきた』と説明していたそうです。しかし本当のところ、彼らは民間人ではなく軍人であり、その所属先は韓国などへのサイバー攻撃を担う偵察総局121局だったのです」(韓国紙記者)
北朝鮮が、中国経由でインターネットにアクセスしたのは2012年12月頃だったとされるが、韓国へのサイバー攻撃は04年から行われていた。
プールではしゃぐ若者
2年半ほど前まで、北朝鮮国内にはインターネット端末すらなかったのだから、偵察総局がサイバー攻撃の拠点を海外に求めるのは当然で、行動の自由度の高い中国が選ばれるのもまた必然だった。