「日本の武力攻撃は必ず相手側の軍事的対応を招き、これが戦争に広がるということは論じる余地がない」
北朝鮮が日本に〝難癖〟をつけるのは毎度のことだが、現在の情勢下で発せられたこの言葉に限っては、軽く聞き流すべきではない。というのも、このまま新たな安保法制が立ちあがることになれば、日本と北朝鮮との間で日本海が「戦場」となるリスクが確実に高まるからだ。
そして実は、その「序章」の幕はすでに切って落とされているのである。
海自も黙ってはいられない
北朝鮮は5月9日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験を行ったことを公表した。通常、SLBMは核兵器の運搬手段であり、それを積んだ潜水艦は水中に潜んで敵国の深部をねらう。このまま開発が進めば、日米韓にとっては厄介な話になる。