これまで、北朝鮮の市場を占領していた中国製品が徐々に姿を消しつつある。金正恩第一書記が進める「国産品愛用運動」が功を奏したのかと思いきや、実はロシア製品に取って変わられただけだった。

ロシア製の小麦粉(画像:michael davis-burchat)
ロシア製の小麦粉(画像:michael davis-burchat)

北朝鮮国内の内部情報筋は、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に「思った以上のスピードでロシア製品が中国製品を追い越しつつある。中国製よりも質がいいからだ」と語る。

両江道(リャンガンド)の情報筋によると、昨年12月から、ロシア製が市場に現れはじめたという。製品は、サラダ油、小麦粉、粉ミルク、砂糖、ドライフルーツ、医薬品などがメインだ。

恵山(ヘサン)の市場では中国製の4.7リットル入りのサラダ油は中国人民元で45元(約900円)だが、ロシア製は5リットル入りで43元(約850円)。「値段も安く質もいい」と評価は高い。

小麦粉1キロは、中国製が6元(約120円)、ロシア製は2.8元(約56円)と倍以上安い。小麦粉に関しては中国製に軍配は上がるが、味がさ極端に変わるわけではないとのことだ。

慈江道(チャガンド)の内部情報筋も、「今年1月からロシア製のサラダ油、砂糖、小麦粉が出回り始めて、今では中国製を追い出してしまった」と伝える。

さらに、北朝鮮国内産のお菓子も市場から消えつつあると伝えている。かつては「リョンモッ会社」「金カップ体育人総合食料工場」製のお菓子が多く売られていたが消えてしまい、今では「松濤園総合食料工場」製のお菓子しか見られず、それすらも市場から姿を消しつつあるという。

金正恩第一書記は、国産品愛用を提唱しているが、住民は「国産品を愛用せよという中央の指示は、中国製を追い出してロシア製に入れ替えるための言い訳だったのか」と政府を非難する。

さらに、国産品がない状況について次のように皮肉を言っているという。

「国産品は自分の体ぐらいだ。すでに愛用しまくっている」

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