朝鮮人民軍(北朝鮮軍)が、最近多くの兵士を除隊させていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。金正恩体制になってから、最大の除隊措置だという。

アサルトライフルを構える朝鮮人民軍兵士たち(参考写真)
アサルトライフルを構える朝鮮人民軍兵士たち(参考写真)

RFAによると、今回の大量除隊措置は6月5日から7月10日の間に行われたが、除隊させられて自宅に戻った軍人たちから「今後さらに兵力を縮小させる」という話が広がっている。

両江道(リャンガンド)の内部情報筋は次のように語った。

「地元出身のかなりの数の軍人が地元に戻ってきている。この除隊措置は一時中断しているが、それは7月19日に行われる地方選挙のためで、選挙後には、再開される見通しだと軍人たちが言っている」

今回、除隊させられたのは「一般歩兵部隊所属の兵士」で、今後は8総局(軍需動員総局)、工兵局など後方補給や建設部隊で勤務していた30歳以上に対象が広がるという。技術兵や特殊兵は、含まれていないようだ。

先日、軍を除隊して咸鏡北道(ハムギョンブクト)の自宅に戻った元軍人によると、「金正恩氏が政権についた2012年から、兵役期間満了の27歳になっても除隊にならなかった。このせいで兵役期間があいまいになってしまい、現場では混乱が起きていた」という。

また、30歳以上の軍人が除隊させられたことから「10年だった兵役期間が13年に延びた」と元軍人は見ている。

金正恩氏は「2015年までに武力で祖国を統一するのが私の確固たる意思」と何度も強調し、兵役期間を過ぎた軍人たちを除隊させない措置を取っていた。

ところが、元軍人は、除隊直前の講演会で「今後は徴兵検査を強化し、単に頭数を増やすのではなく、体質の強い軍にしなければならない」という指示が下されたとしながら次のように語った。

「『苦難の行軍』の頃に生まれた若い世代は、子供の頃に食べるものがなかったので体がひ弱で小さい。兵役を10年から13年に延ばしても、徴兵検査に合格する者は少なく、自然と兵力は減るだろう」

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