先月、北朝鮮で生物化学(BC)兵器開発に従事していた研究者がフィンランドに亡命したと報道されたが、フィンランド移民当局が研究者の亡命事実を否定したと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

先月はじめ、複数の韓国メディアは、人権NGOからの情報として北朝鮮で生物化学(BC)兵器の開発に従事していた研究者が人体実験が行われていたことを示す資料を携えてフィンランドに亡命していたと報じた。

報道内容をまとめると、北朝鮮慈江道(チャガンド)の江界(カンゲ)微生物研究所所属の研究員だった李氏(47才)が、15ギガバイト分の人体実験データを収めたUSBメモリを持ち出し、ベルギーの人権団体からの支援を受け、フィリピンを経由してフィンランドに亡命したというもの。

しかし、フィンランドの移民局ハンナ・カウト(Hanna Kautto)広報局長は15日、RFAに「今年1月から6月まで、フィンランドに亡命申請をした北朝鮮国籍者はいない」と明らかにしたという。

さらに、亡命申請後の承認手続きが進行しているケースも否定。フィンランドに亡命した場合、国境警備や警察の取り調べ過程で亡命を申請することから、関係当局には必ず報告されるという。

さらに、「李氏は北朝鮮の生体実験について欧州議会で非公開の証言をする予定だ」と報道されたが、欧州議会は「欧州議会議員が個人的に招待状をした可能性はあるが、欧州議会レベルの証言は、予定されていない」と電子メールを通じてRFAに明らかにした。

こうした取材内容から、RFAは人体実験に関する北朝鮮研究者の亡命は事実ではないと結論づけている。

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