北朝鮮の電力事情は依然として改善していないようだ。平壌市内にある外国の大使館でも1日に3~4回停電すると米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)が伝えている。

北朝鮮の劣悪な電力事情を示す衛星写真 ©NASA
中央の黄色の丸で囲った地域が北朝鮮。 ©NASA

VOAが、スイス開発協力庁平壌事務所のトーマス・フィスラー所長に取材したところによると、「比較的優遇されている平壌市内の外国の大使館でも1日に3~4回停電している。昨冬の電力難は厳しく、数時間停電が続いたり、1時間毎に停電した」という。

フィスラー所長は、「2013年11月に平壌駐在を始めて以来、最も電力事情はひどかったのが昨冬だったが、最近では比較的、改善している」「電力不足の理由は、『少雨で水力発電所の稼働ができなかったから』という資料を目にした」と語った。

また、平壌駐在のブラジル大使、ホベルト・コリン氏もVOAの取材に対して、昨冬は電力難が激しく、停電は頻繁で、電気が来ても電圧が非常に低かったと語った。

米国ワシントン・ポストも、平壌在住者の証言を交えながら、フィスラー所長と同様に、電力不足の大きな原因として降水量が少なったことをあげている。昨冬の降水量が少なく川やダムの水位が下がり、水力発電所が稼働できなかったと指摘する。

一方、最近平壌を訪問した日本人はデイリーNKに次のように語った。

「4日間の平壌滞在中にホテルが停電することはなかった。計画停電のお知らせはあったが、結局停電することはなかった。一方で、周囲のマンションから漏れる光はかなり暗かった。おそらくLEDランプのようなものを使っているのだろう」

また、この旅行者は、「ソーラーパネル」をよく見かけたという。

「民家にも通りにも、驚くほど大量にソーラーパネルが設置されていた。開城市内の外灯も多くがソーラーパネル式になっていた」

ソーラーパネルが設置された家が目立つ北朝鮮の地方都市
ソーラーパネルが設置された家が目立つ北朝鮮の地方都市

北朝鮮の電力難に関しては、地域や施設によってかなりの差があるようだ。そうしたなか、旅行者の証言にあるようにソーラーパネルを設置する家庭も増えている。

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