北朝鮮当局が、10月10日の労働党創建70周年を前にして「犯罪との100日戦闘」を行うという。国境地域の人民保安部と国家安全保衛部が合同で脱北、情報流出、資本主義の風潮などを防ぐために大々的な取締に乗り出したことをデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

人民保安部アイキャッチ
人民保安部を現地指導する金正恩氏(参考写真)

麻薬を吸いながら乱交パーティ

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋によると中央党から「すべての法機関(保安、保衛、検察)は10月10日まで各種犯罪と些細な事件、事故が発生しないように抜け目なく昼夜問わず奮闘せよ」という指示が下されたという。

指示に従って、平壌の国家安全保衛部、人民保安部、各地域の保衛部や保安署は24時間の非常勤務体制に突入。前科者の一挙手一投足を監視する活動を強化中だ。

保安員や保衛員は、人の多い市場、大通り、担当地域に対する巡察と住民監視を強め、道保安局の政治学校の学生たちは、駅前、交差点などに随時通行人を呼び止めて検問を実施している。

さらに、国境地域における脱北、海外との違法な通話、密輸についても大々的に取締、処罰するという。脱北者の家族や海外通話者など要監視対象に対しては、脅迫や電波感知器を使った24時間の監視が行われ、国境地域は「まるで戒厳令が発令されたよう」(情報筋)な状況だ。

当局が、警備を強化する背景には、様々な犯罪事件が増加していることがある。幹部向けに配られた資料には、実際に起こった次のような物騒な事件が記されているという。

「平壌で不倫関係の男女が、人を雇って男性側の妻を殺害させた」

「平安南道のある夫婦が、麻薬を吸いながら乱交パーティを行った」

「配給用の物資運搬車が、高速道路で覆面をかぶった強盗に襲われた」

「無職の住民が戸締まりをしていなかった家に集団で空き巣に入った」

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