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広場とソウル市庁舎の間のわずかなスペースを陣取り、昼前から太鼓を叩いて抗議をしていた集団の少女が、嬌声をあげた。10代にも見えるあどけない表情の彼女らは、韓服や白いワンピース姿で一心不乱に太鼓を叩き、叫び、時に大極旗を振りまわしていた。

この日のソウルは、真夏を思わせる強い日差しが照りつけていた。炎天下をものともせず、延々と演奏を続けるその姿からは、恐怖しか感じ取ることができなかった。

彼女らのすぐ前ではやはり韓服姿の男性が、まるで自分のステージであるかのように満足そうな表情で舞い、その周りには「同性愛 同性婚 決死反対」などのプラカードを掲げる者が立っていた。

拙著『韓国のホンネ』にも登場した韓国の友人・ヒジョンは集団を横目にしながら、 「あんな人たちは、韓国のごく一部ですよ!なのに国を代表しているみたいな顔で、大極旗を振り回さないで欲しいよね。人と異なっていることは、決して間違っていることではない。あの人たちは『同性愛は治療できる』とプラカードに書いていますが、よくそんなことが言えるね」と、怒りをあらわにした。

会場を囲む防護柵にびっちり張りついてイベントに抗議するプロテスタント系団体関係者に、レインボーフラッグで応戦。(画像:筆者提供)
会場を囲む防護柵にびっちり張りついてイベントに抗議するプロテスタント系団体関係者に、レインボーフラッグで応戦。(画像:筆者提供)