しかし、その約2週間後の6月13日、ほぼ同じ時刻に同じ場所を訪ねてみると、客はいるもののスペースに余裕があり、スムーズに歩けてしまった。31日はどのショップでも会計待ちの列ができていたのに、手持無沙汰に立っている店員も目についた。
「MERSのおかげで中国からのお客さまがガタっと減ってしまって、私たちは悲しいです。人がいない分、日本のお客さまは買い物しやすくて嬉しいかもしれませんが…」 そう語ったのは、別の免税店の女性店員だ。
6月に入った頃から韓国内では、「MERS」(中東呼吸器症候群)の流行が懸念されるようになった。
当初は、韓国保健福祉部・疾病管理本部が作った「ラクダと密接な接触は避けて」「滅菌してないラクダの乳や、生肉を摂取するのは避けて」などと書かれた、ほのぼのとした雰囲気すら漂うポスターが張り出される程度だった。
しかし、17日になると感染者は162人、死者は20人となった。これにより訪韓を自粛する人が増えたことは、先ほどの店員の言葉からもよくわかった。
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