私金融市場とは、韓国固有の表現だが、日本でいうところの「貸金業」と「闇金」をあわせたようなものだ。
イム教授は「北朝鮮は3回の核実験強行によって、国際社会は最も強力な制裁を加えられている。しかし、金正恩政権下での経済状況は金正日時代より、相対的に上向きだという。この経済変化に、私金融市場が大きな役割を果たしている」と発表した。
私金融市場が発達した理由についてイム教授は、次のように説明した。
「国家金融システムの崩壊、金正恩氏が導入したウリ式経済管理方法、私的資本蓄積が容易な市場拡大などが要因だ。金正恩氏が政権の正統性を強化するために行っている経済開発が、市場経済の領域を拡大させ、さらに持続的な私金融市場の発展をもたらした」
発表者の一人である韓国国民大学のアンドレイ・ランコフ教授は、北朝鮮の私金融市場について「市場では外貨の両替が行われている。90年代初頭に始まった貸金業で大儲けしたトンジュも多い。17~18世紀にあったような金融取引ネットワークを通じて、送金も行われている」と語った。
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