2014年末からは、さらに警備を強化し、かつては賄賂などで見逃していた保衛指導員や保安員の召喚調査まで進めている。この時期に強化したのは金正恩氏の暗殺を描いたパロディ映画「ザ・インタビュー」動画の流入を防ぐためだったと現地消息筋は見ている。
「オヤジ(金正日氏)は、『時には見て見ぬふりをしろ』という方針だったが、息子(金正恩氏)は、引き締めるだけだ。よっぽど自分の体制に自信がないように見える。密輸防止に対する住民不満より、外部社会の情報が流入することを恐れているようだ」(現地情報筋)
ただし、いくら密輸を強化しても住民生活に直結していることから、そのうち抜け道が生じて、結局は密輸を根絶することは無理に等しいと情報筋は付け加えた。
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