北朝鮮当局は、「白頭山」の観光開発に力を入れているが、動員された労働者に賃金が一切払われず、現場からは「奴隷労働」だと非難の声が上がっていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

白頭山の金正恩氏(参考写真)/2015年4月19日付労働新聞より
白頭山の金正恩氏(参考写真)/2015年4月19日付労働新聞より

観光産業に力を入れている金正恩氏は、従来の観光施設の再開発を進め、北朝鮮の聖地「白頭山」に大量の労働者を動員している。

両江道のRFAの内部情報筋によると、「白頭山観光鉄道」の復旧工事が5月25日から再開され、三池淵(サムジヨン)空港の拡張工事も、8総局と工兵局の軍人たちが動員されて始まった。

空港拡張工事は、軍用空港から「高麗航空」に移管し、外国人観光客を迎えるターミナルを新築。大型旅客機が離着陸できる滑走路の長さと幅を拡張する予定だという。

また、三池淵郡の茂峰労働者区を観光地として再開発する計画が立てられたが、中国人投資家たちが関心を示している。両江道経済特区開発総局の関係者が内部消息筋に語ったところによると、中国人投資家は現地で投資先として事前調査を行っていると伝えた。

茂峰労働者区は1980年代にトゥルチュク(ブルーベリーの一種)の畑となった。中国人投資家たちは、トゥルチュク自体が果実酒のいい原料になることや、畑が天然林、湿地などを合わせて景色も美しく観光資源としても価値が高いと考えているようだ。

この白頭山観光地区の開発には、中央も非常に関心を持っており、ペゲボンスキー場に続いて白頭山体育村のグレードアップ工事もまもなく始まる予定だ。

中国人投資家や労働党中央が関心を示したこともあって、当局は喜び勇んで工事を始め、大々的な動員をかけた。しかし、いざ進めてみると一切の賃金が払われず現場からは不満の声が上がるという杜撰な再開発計画だったことが露呈しようとしている。

    関連記事