北朝鮮の新義州(シニジュ)市と鴨緑江を挟んだ対面にある中国丹東市の埠頭「浪頭(ラントウ)港」が、閉鎖予定だと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。北朝鮮の小型船舶が主に利用してきた港だが、中朝貿易に影響が出る可能性もある。

浪頭港のある丹東の対岸で踊りに興じる北朝鮮の人たち(画像:jonprc)
浪頭港のある丹東の対岸で踊りに興じる北朝鮮の人たち(画像:jonprc)

丹東の旧市街地と新市街地の中間にある浪頭港は1985年に開港した。北朝鮮産のトウモロコシなどの農産品や有色金属などを積んだ500トン未満の小型船舶が主に利用している港だ。

丹東市は「浪頭港」を遊覧船専用の港とすることを決定したが、現地消息筋は次のように語った。

「今回の決定によって、全船舶は50キロ下流にある「東港(トンカン)港」を利用することになる。しかし、「東港港」は1000トン以上の船舶用に設計されており、今まで浪頭港を利用してきた小型船舶にとっては不便になる」

浪頭港からは、相当な量の北朝鮮産石炭が中国に輸入されてきたにもかかわらず、閉鎖が決定された裏には、中朝関係の悪化が影響しているという指摘もある。

「環境保護政策を進める中国政府の意向が反映されて閉鎖が決定された。質の悪い北朝鮮産石炭の輸入をさらに減らし、鴨緑江の水質汚染を改善、遊覧船の航路をここまで延長して観光産業を活性化させたいとの狙いがあるようだ」(現地消息筋)

丹東市在住の別の消息筋「密輸防止」の狙いがあと見る。

「通関手続きが簡単なことから、これを悪用して北朝鮮船舶は密輸を行なってきた。中国側は閉鎖で北朝鮮の密輸に対して圧力をかけようとしている」(丹東市在住の消息筋)

この消息筋は「中国丹東市側からすれば、浪頭港の物流量は規模が小さく、閉鎖によって被る打撃はあまりない。しかし、北朝鮮の商人や貿易関係者にとってはかなりのダメージになる」と付け加えた。

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