組織の強化のためには当然、人事の強化が必要だろう。しかしそれも、「現場本位」で行われてこそ効果を生む。
「キャリアはいずれ出世する」「出世するからエライ」「エライ人は能力が高い」「そういう人材を配置すれば実績が上がる」……。一般社会ではとうてい通用しない、そんな独りよがりの論理が外事警察を蝕んでいる。
その一方で、キツイ実績作りを強いられる現場人員の捜査費が「大幅に増額された」などといった話は聞こえてこない。
そんな矛盾に満ちた状況の中、外事警察は「積年のライバル」に無残に敗北し、いっそう焦燥感を募らせることになる。(つづく)
(取材・文/ジャーナリスト 三城隆)
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