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その中で北朝鮮を担当するのは、東アジア6係と同7係。「情報班」と呼ばれる6係が直接の情報収集と各警察署から上げられた情報の整理を、「事件班」の7係が事件の内偵・捜査をそれぞれ受け持つ。

さらに、警察庁が同課をいかに重要視しているかは、キャリア警察官の配置からうかがい知ることができる。

警視庁公安部の筆頭課は、日本共産党を担当し、朝鮮総連を含むその他の対象組織内に獲得した「協力者(スパイ)」のすべてを統括する公安総務課だ。公安総務課長は歴代、警察庁長官候補のキャリアが就任してきた。そして、2002年10月に米国の強い要請を受けて発足した国際テロ担当の外事3課の課長も、警察庁キャリアの指定席である。

これらに加え、外事2課の課長にキャリアが就くようになったのは、第1次安倍政権が発足して以降だとされる。

つまり、公安警察にとっては日本共産党と中国・北朝鮮(朝鮮総連)、そして国際テロが「主要な敵」であるということなのだ。

キャリア課長は「お荷物」

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手元に『戦後の外事事件』(東京法令出版)という本がある。外事警察官の昇任試験用の参考書ともいえる同書には、戦後に外事警察が検挙した全61件のスパイ事件について詳細に記されている。