北朝鮮のフィギュア選手は国家総合選手団、平壌市体育選手団、月尾島体育選手団などに所属している。選手たちはほとんどが平壌出身だ。北朝鮮では氷上館は珍しいものだ。フィギュアスケートは専門的で特殊な訓練が必要であるため、平壌氷上館や平壌機関車体育団の氷上訓練館などを中心に組職されている、青少年課外体育学校の子供たちから選手を選抜する。
選手の指導員の中にはフィギュアスケートの選手出身者もいるが、舞踊をしていた人もいる。キム・ヨナ選手が「表現力」を高めるためにバレーを学んだように、北朝鮮のフィギュア選手も舞踊を学ぶ。
北朝鮮の全般的な教育実態がそうであるように、フィギュア選手もそれなりの家から排出される。運動するためにはまず、「食べる問題」が保障されていなければならないし、訓練に必要なものだけでなく、指導員の生計の補助やお酒、タバコの保障も、すべて選手の親の責任だ。特に、専門の選手団に入るまでの課外体育学校の時期には、すべての訓練費用を親が負担するため、庶民の家庭の子供は夢にも見ることができない。