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北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は11日、金格植(キム・ギョクシク)元人民武力部長の訃報に添えて、同氏のカラー写真を掲載した。労働新聞が金日成・正日・正恩氏ら最高指導者以外の人物について、単独のカラー写真を掲載するのは珍しい。正恩氏自身の判断による、最大級の「礼遇」と見てまず間違いない。

1938年生まれの金格植氏は、北朝鮮で崇められる抗日パルチザン出身ではなかったものの、上記3代の指導者に仕えた「忠臣」と見なされている。

金日成軍事総合大学を卒業した金格植氏は、駐シリア大使館付武官補などを経て、80年代末には軍団長の地位にあったとされる。2007年4月には総参謀長に上り詰めるが、2009年2月には再び第4軍団の軍団長に任ぜられた。韓国情報筋によればこの際、金正日氏は「降格ではない。しっかり働いて帰って来い」と激励したという。

第4軍団は、米韓軍と対峙する西部前線を受け持っている。金格植氏の軍団長人事と、正日氏の激励にはどのような意味があったのか。

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注目せねばならないのは、金格植氏の軍団長在任中に起きた、この戦線における南北の「攻守逆転」である。