「泣く子も黙る」北朝鮮の保安員(警察)は、そのあまりもの横暴さで人々の怨嗟の的となっている。ところが最近、その保安員でさえ襲撃される事件が多発していると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

平壌のサッカースタジアムで保安員と揉める男性。周りの人々は指を指して保安員を非難している。(本文とは関係ありません)
平壌のサッカースタジアムで保安員と揉める男性。周りの人々は指を指して保安員を非難している。(本文とは関係ありません)

相次ぐ警官相手の犯罪

RFAの咸鏡北道の内部情報筋によると、数日前、清津(チョンジン)市青岩(チョンアム)区域静山(チョンサン)洞の担当保安員が自転車に乗って夜間パトロール中、不審者2人に後ろから棍棒で殴られ自転車を奪われた。

保安員はとっさに拳銃を発砲、容疑者1人は逮捕したが、もう1人は取り逃がしてしまった。逮捕されたのは近所の駐屯部隊所属の軍人だった。

同じ青岩区域の洛陽(ラギャン)洞では、今年1月、輸城(スソン)教化所(25号政治犯管理所)の保安員が自転車に乗っていて何者かに殺害される事件が起きている。

4月28日には慈江道(チャガンド)の満浦(マンポ)市で、バイクに乗っていた2人の保安員がバイクを狙った男に殴られて死亡する事件が発生している。

犯罪者集団見て見ぬふり「身を守るため」

保安員たちは、襲撃され死亡するケースもあることから、夜間パトロールに戦々恐々としている。

北朝鮮では、住民統制のために機動巡察隊員7人で1つの班を作り、班長は一定場所で指揮する。残りの隊員たちは2人1組でパトロールを行う。

しかし、たった2人では複数の犯罪者に襲撃されてしまったら制圧できない。加えて、相手が暴力的な集団の場合、後々報復もあることから厄介だ。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の別の情報筋によると、このような状況に「夜間パトロールの規定を変更してくれ」と上層部に強く抗議しているという。

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