北朝鮮の朝鮮中央通信は29日、アメリカを訪問中の安倍晋三首相に対して痛烈に非難する記事を掲載した。同記事は30日付の労働新聞にも掲載された。

2015年4月20日付労働新聞6面より
2015年4月20日付労働新聞6面より

 

同通信は、「朝鮮外務省代弁人、過去の犯罪を覆い隠そうとする日本総理の妄言を糾弾」というタイトルの記事を掲載。安倍首相が、従軍慰安婦被害者を侮辱しながら、日本の過去の犯罪を覆い隠そうしていると非難した。

また「日本軍性奴隷犯罪をはじめ、すべての反人倫的犯罪に対して素直に認めて謝罪し、徹底的に賠償する道へ進まなければならない」と主張した。

過去には米オバマ氏を人種差別表現で罵倒

朝鮮中央通信は、今回の記事のなかで安倍首相を精神疾患を罵倒する表現で非難した。

北朝鮮の国営メディアは、過去にもアメリカ大統領のオバマ氏に対して人種差別とうけとめられる発言をしていたが、今回も「精神病者」と精神疾患を罵倒するヘイトスピーチさながらの表現で安倍首相を痛烈批判している。

朝鮮中央通信は、安倍首相に対して「初歩的な正常の感覚を持たず」「道徳的低劣さと破廉恥さを表している」と非難しているが、「正常感覚」を失って「破廉恥さ」を表現しているのは、他ならぬ北朝鮮国営メディアだということを知るべきだろう。

朝鮮中央通信に掲載された記事全文は以下のとおり。


【朝鮮外務省代弁人、過去の犯罪を覆い隠そうとする日本総理の妄言を糾弾】

【平壌4月29日発朝鮮中央通信】朝鮮外務省のスポークスマンは、日本総理の安倍が日本軍「慰安婦」被害者を侮辱しながら日本の過去の犯罪を覆い隠そうとまたもやずる賢く振る舞ったことに関連して29日、朝鮮中央通信社記者の質問に次のように答えた。

米国を訪問中の安倍は最近、ある講演で、日本軍「慰安婦」に対して「人身売買の被害者」という表現を使ったかとすれば、記者会見でも「慰安婦」問題を人身売買による被害の結果にわい曲する発言を並べ立てた。

安倍の発言は、被害者に対する耐えがたい冒とくである。

明白に言っておくが、日本軍「慰安婦」はいわゆる人身売買の被害者ではなく、軍国主義日本が強権を動員して系統的に強行した性奴隷犯罪の被害者である。

日本が朝鮮占領と第2次世界大戦の期間に強行した特大型反人倫犯罪は、隠すことも、覆うこともできない厳然たる歴史的事実である。

安倍をはじめとする日本の右翼保守勢力が過去の犯罪について口を極めて否認し、ずる賢い言葉でその責任から回避してみようとするのは、人間の道徳と良心というものはとうてい探して見ることのできない無頼漢、初歩的な正常の感覚も持っていない精神病者の行為だと言わざるを得ない。

日本軍性奴隷問題をはじめ過去の犯罪を謝罪し、清算することに関する国際社会の強力な要求に顔をそむけ、特大型反人倫犯罪を庇(ひ)護している安倍の発言は、日本の道徳的低劣さと破廉恥さの赤裸々な表しである。

安倍が今回、女性人権保護のために国連に資金を寄贈すると言ったが、これもやはり神聖な人権を幾ばくかのお金で駆け引きし、人類を愚弄する汚らわしい行為である。

日本当局が過去の犯罪史をあくまでも覆ってみようとしてその轍(てつ)を再び踏む道へ進み続けるなら、日本は過去の敗戦をしのぐ恥ずべき破滅を免れないであろう。

安倍をはじめとする日本の当局者らは、時代遅れの考え方から脱して国際社会の要求通り、日本軍性奴隷犯罪をはじめ、すべての反人倫的犯罪に対して素直に認めて謝罪し、徹底的に賠償する道へ進まなければならない。