「北にはすでにやる気が無い」との声も

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共同通信などの報道によれば、北朝鮮を訪問していた在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の南昇祐(ナム・スンウ)副議長は25日、帰途の北京国際空港で記者団の質問に答え、日本の警察当局による許宗萬(ホ・ジョンマン)総連議長宅の家宅捜索に本国政府が憤っており、今後の日朝協議の進展は日本政府の対応にかかっているとの認識を示したという。

南氏は最高人民会議などに出席するため7日から訪朝。金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長と会談したが、金正恩第1書記とは会っていないという。

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金永南最高人民会議常任委員長(右)と握手する総連の南昇祐副議長/2015年4月17日

南氏は記者団に「朝鮮総連に対する不当な弾圧をしておいて、それはないことにして日朝協議を進めましょうというわけにはいかないという雰囲気だ」などと述べた。

一方、公安関係者によれば、北朝鮮との間で日本人拉致問題解決に向け協議を行ってきた外務省当局者は警察庁などに対し、非公式に「もっと(捜査)をやってくれ」と言ってきているという。その理由について、この公安関係者は次のように話す。

「北朝鮮はすでに(日朝協議を)やる気が失せており、遠からず完全に決裂することになる。そうなった場合、外務省は『捜査のせいで交渉がつぶれた』と言い訳したいようだ」

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北朝鮮が「やる気」を失った背景としては、ロシアとの急速な関係緊密化により、経済や国際情勢面での当面の難局を乗り切れる目途がついたことなどが考えられる。