無理やり割り当てて部数増やす

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北朝鮮の労働新聞は、本来は「朝鮮労働党」の機関紙だ。しかし、労働党一党独裁の北朝鮮では、金正恩体制の政策や主張を代弁する新聞である。

1980年代に労働新聞は300万部の発行部数を誇っていたが、90年代後半の「苦難の行軍」を境に部数が激減した。

プロパガンダ、いわゆる「宣伝扇動事業」は、権力維持に欠かせないと重要視していた故金正日氏は、労働新聞の部数を増やそうとしたが、その狙いは遂げられないまま死去。金正恩時代になってからは、最も多かった時期の10分の1ぐらいの30万部を維持するのがやっとだった。

こうした状況を見かねてか、金正恩体制は「労働新聞の記事の質、内容を向上し、大衆的な言論に発展させ発行部数を120万部まで増やせ」という指示を何度も出した。

指示を貫徹するために、各人民班や工場、企業所に強制的に割り当てるという涙ぐましい努力が行われたおかげで部数は、60万部まで回復。しかし、目標の120万部には程遠いうえに新たな問題が生じていると慈江道(チャガンド)の情報筋は語る。

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