無料教育を建前にしている北朝鮮で、学校の設備費用などを国ではなく、親たちが負担しているとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

20131228労働新聞学校

北朝鮮の無料教育は、90年代の苦難の行軍以降は事実上崩壊。制服もノートも教科書も有料化になり、配給があっても数年おきになった。

金正恩氏は、「教育事業に対する国家的投資を増やして教育の現代化を実現し中等一般の教育水準を決定的に高め世界的水準の才能ある科学技術人材をさらに多く育てなければならない」と、教育の現代化を強調しているが、肝心の国家からの教育部門に対する投資は行われず、親たちの負担になっている。

パソコン、実験道具、グランドの芝生も親の負担

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は、次のように語った。

「義務教育が12年制になったことで、高級中学校(高校)の設備を一新したが、パソコンをはじめとする設備費用は学生の家庭が負担する」

情報筋によると、これ以外にも学校のグランドの芝生などの費用を請求され、2万ウォン(約300円、コメ4キロ分)を3回、計6万ウォン(約900円、コメ12キロ分)を学校に払ったという。

また、地域の工場や企業所がすべき学校への資金支援だが、そもそも稼働してない。「学校現代化」は党の指示だけに、未達成だと総和(総括)で批判される。結局、学校は学生の親にこうした負担を押しつける。

経済的な負担が大きいため、なかには子どもを学校に通わせるのをやめようと考える親もいるが、それも総和がこわくてできない。こうした理不尽な党の指示に対して、ついに日本の植民地時代を引き合いに出して嘆く声まで出てきた。

「植民地時代は、月謝が払えなければ学校がやめればそれでよかったが、今はそれすらできない」

 

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