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炭鉱はエネルギー資源、すなわち国家インフラの基幹となる事業だが、90年代末ごろから「外貨稼ぎ」のために人民武力部、総政治局、国家安全保衛部、人民保安部などの権力機関が独自に炭鉱を運営するケースが増えた。こうしたなか、当然のように「利権争い」が勃発し、2013年の張成沢処刑のような事態が起こりうる。

近年では、新興富裕層のトンジュ(金主)が、賄賂を使って幹部から稼働しなくなった廃鉱の「運営権」を手に入れて再生させてボロ儲けするケースも増えている。

外貨を稼ぎだす「黒いダイヤ」

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は「廃鉱は数年前から外貨稼ぎに最適の投資対象となっている。採掘量が基準に満たず廃鉱となった炭鉱でも石炭はまだまだ残されているので、所有する権力機関が賄賂を受け取り運営権をトンジュたちに売り払っている」と伝えた。

廃鉱といえども、人民武力部や石炭工業省が所属機関が発行する採掘許可書と運営権がなければ操業できない。

許可する権限を持つ人民武力部や石炭工業省の幹部たちは、石炭や金を賄賂として受け取り、トンジュたちに許可書を発行する。

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「中小規模の廃鉱の運営権は3000ドルが賄賂の相場だ。中国への輸出ができなくても、北朝鮮国内で需要があるので外貨を稼げることから『黒いダイヤ』ならぬ『黒い金(きん)』と呼ばれている」(内部情報筋)