北朝鮮が昨年10月末から、エボラウイルスの国内流入を防ぐという理由で入国者の強制隔離措置と外国人の入国禁止措置を取ったことで、丹東の対北朝鮮ビジネスは大打撃を受けた。それが3月に解除されようやく息を吹き返しつつあったところに今回のスパイ事件が発生。災いが降りかかることを恐れた北朝鮮の貿易関係者も韓国人経営の店には立ち寄らなくなってしまった。
丹東の飲食店に入れず、困る北の駐在員や官僚たち
北朝鮮の貿易関係者と丹東で交流を持つ朝鮮族は、RFAの取材に「北朝鮮の貿易会社駐在員たちも出張に来た官僚たちも韓国料理屋に行こうにも行けず、だからと言ってそれ以外にいいお店もなくて困っている。スパイ事件を『くだらないこと』だと吐き捨てるように言っている」と語った。
韓国人経営の店のみならず、韓国人が頻繁に出入りする中国人経営の店にまで、その累は及んでおり、丹東税関周辺の商圏に大不況の嵐が吹き荒れている。本格的な景気回復は、スパイ事件の余波が去り韓国人観光客も増える夏以降にずれ込みそうだ。