ソウルでリッパート駐韓米国大使が刃物で襲われ負傷した事件で、韓国のソウル中央地検特別捜査チームは1日、殺人未遂罪と外交使節暴行罪などで金基宗(キム・ギジョン)容疑者(54)を起訴した。国家保安法違反罪の適用はひとまず見送った。

金容疑者は殺意を否認しているが、検察は大使が負った傷の深さなどから殺人未遂罪の適用に踏み切った。大使は右頬に長さ11センチ、深さ3センチの傷を負い、傷がさらに1、2センチ深ければ頸動脈に達していた。

金容疑者は犯行の3日前、リッパート大使により大きなダメージを与えようと、インターネットで大使の体格などを調べていたことがわかっている。

韓国の捜査当局によれば、金容疑者は日ごろから反米感情を持ち、北朝鮮と同様の趣旨で米韓軍事演習を非難していた。警察の調べに対し、「大使が米国を代表する象徴的な人物なので、犯行の対象とした」などと供述したという。

また、過去に複数回にわたって北朝鮮を訪問していたり、自宅から北朝鮮の刊行物が見つかったりしたため、国家保安法違反の疑いを持って捜査を継続している。

一方、北朝鮮は自国メディアで、金容疑者の犯行に対する称賛を繰り返している。