ロイター通信などの報道によると、サウジアラビア軍などは29日までに、イエメンのイスラム教シーア派系武装組織「フーシ派」が保有する弾道ミサイルの大半を空爆で破壊したという。
フーシ派はハディ大統領を支持する軍との戦闘の中で、兵器を奪取したとされる。奪取された弾道ミサイルは、かつて北朝鮮がイエメンに輸出した「スカッド」の可能性がある。
北朝鮮は1976年、第4次中東戦争に協力した見返りとして、エジプトから旧ソ連製のスカッドを入手。これをリバースエンジニアリングによって複製し、さらに射程を伸ばして「ノドン」を開発した。
北朝鮮は国産スカッドとノドンをイエメン、エジプト、シリア、リビア、イラン、パキスタンなどの国々に輸出している。
イスラム教スンニ派の大国であるサウジにとって、隣国の敵対勢力であるフーシ派の弾道ミサイルは脅威になっていた。