10月17日、彼は平壌駐在のエジプト臨時大使とシリア大使に会い、北朝鮮政府が軍事も含めた支援をエジプトとシリアに送ることを決定したと伝えた。

さらに10月18日、アラブ諸国支持を表明したメッセージをアラブ16ヶ国の最高指導者とアラブ連盟事務局長に送った。その中には、国交がないサウジアラビアなども含まれていた。金日成は、エジプトとシリアへの軍事支援を宣伝することで、アラブ諸国全体との親善団結まで狙ったと考えられる。

金日成は、このメッセージの中でもエジプトへの空軍派兵については言及を避けた。しかし同10月18日、イスラエルと北朝鮮の空軍部隊が交戦したことを米国政府が発表し、参戦の事実は国際的に知られた。

北朝鮮の空軍部隊は最初の戦闘で、イスラエル空軍の戦闘機F4を4機撃墜したという。実はシャーズィリーによると、第4次中東戦争が勃発する前にも北朝鮮のパイロットはイスラエル空軍と2、3回交戦したことがあったという。おそらく小競り合いレベルのものであろうが、北朝鮮のパイロットは戦争前からイスラエル空軍との実戦経験があったのである。

シリアにも派兵

戦況が進むと、シリア政府からもパイロット派兵の要請が届いた。朝鮮労働党中央委員会政治委員会はシリアとの親善団結を強めるため、パイロットを送ることを決定した。