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「脱北兵士は人質を盾にして抵抗したが、約100人の中国武装警官と軍隊が一糸乱れぬ動きで北朝鮮兵士を制圧した」
「逮捕された脱北兵士の連行を見ようとした住民に対して、治安部隊は『家を出るな!静かにしろと』と怒鳴っていたが、銃声などは聞こえず危険な状況はなかった」

中国の兵士らに抱えられて連行される脱北兵士(中央の赤い丸)
中国の兵士らに抱えられて連行される脱北兵士(中央の赤い丸)

北朝鮮からの脱北兵士が逮捕される瞬間を目撃した中国在住のデイリーNKの情報筋が、緊迫した状況を語った。

22日、北朝鮮の平安北道新義州(シニジュ)市の黄金坪(ファングムピョン)から脱北した兵士2人のうち1人が、中国人民解放軍に拘束・連行された。(関連記事

冒頭の写真は、兵士が連行される時の決定的瞬間を撮影した写真だが、デイリーNKが独占入手した。(関連記事

脱北した北朝鮮軍人2人のうち、残りの1人の逮捕のニュースは聞こえてこない。消息筋は「現在、武装した中国軍人も見えず、駅での検問も行われていない」としながら「このような姿を見ると、残りの1人も捕まった可能性が高いとすることができる」と述べた。

相次ぐ「脱北兵士による強盗事件」は軍規の乱れ

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昨年末も、中朝国境地帯の中国側で脱北兵士が食べ物欲しさに老人4人を殺害する事件が起きたが、強盗殺人が相次ぐ背景には、朝鮮人民軍の下級兵士たちの厳しい困窮事情がある。

朝鮮人民軍に所属していた脱北者は次のように語る。

「徹底的に体制への忠誠心を点検されて選抜された国境警備、それも下級兵士が銃を持って脱北したのは、警備隊全体がそれだけ規律が緩んでいるからだ。配給がないことから、古参兵との関係が悪化して脱北した可能性がある」

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「韓流映画のような外国映画を見ている若者たちは、脱北というよりも国境を越えて中国を見てみたいという誘惑に駆られることが多いようだ」

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北朝鮮軍隊内では、「資本主義社会はネオンが明るく点滅しているが、さらに資本主義の腐敗を進めている」と社会主義の優位性を浮き立たせる宣伝を強化しているが、「北朝鮮体制の優越性宣伝は失敗している」とこの脱北者は指摘した。

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